水曜日, 2月 22, 2006

狂うIntelのロードマップ


本日はちょっとIta特集から離れてみます。

Intelのロードマップが去年夏ごろから確実にくるっています。
2年前Intelがその圧倒的研究リソースを使って「HyperThreading」という全く新しい考え方の機能を開発しました。そして当時AMDは「64Bit化」をもってしてHTに対抗したのです。
つまり、これがPentium4(Willematte) VS AthlonXPから
       Pentium4 HT(Presler) VS Athlon64という戦いへの幕開けだったのです。
以降AMDは「デュアルコア」という「1ダイ上に2コアを乗せる」研究を熱心に続けました。
そしてついにAMDが生産を始めました。というのもAMDは普通に市場に送り出せるまで生産ラインを安定させてから発売するのです。
しかしIntelはデュアルコア研究に遅れをとり、このままでは2003年の「NetBrust/HT」体制のままで次世代AMDチップを迎え撃つ必要に迫られたのです。
そこでIntelは「現在当社のCPUが特に劣っている訳ではない。"デュアルコアにすれば"いいんだろ」と考えました。
そこでPreslerコアを元にデュアルコア化した訳ですが、「2つのダイを1パッケージに収める」と言うなんとも非効率的なやり方でデュアルコア化を迎えました。
そうしてできたのが「PentiumD」と「Pentium4 eXtreme Edition(以下XE)」です。
そして今年になってIntelもまともなデュアルコアを完成させ、「Core Duo」としてノート向けに発売しました。(L2キャッシュとFSBを共有した完全なデュアルコア)
すでに64Bit化を3年も前に終わらせたAMDは研究資金はIntelの1割にも満たないですが全力でクアッドコア(4コア)チップの開発に従事できます。
しかしPentium系プロセッサのIA-64化という大きな仕事を抱えるIntelにとってクアッドコアは夢のまた夢です。
それだけでなく老朽化したNetBrustアーキテクチャに代わるアーキテクチャを「コード・ネームMerom」で投入して初めて「今の」AMDに追いつくのですが、この「Merom系アーキテクチャへの移行」に関してIntelのロードマップがぐちゃぐちゃなのです。

_______以下のプロセッサ・チップ名は全てコード・ネームです。

デュアルコアではまずMeromでノート向けに次世代アーキテクチャを投入して、デスクトップ向けにConroeです。これが今年秋になり、サーバ向けに次世代Xeon「Woodcreast」が投入されます。
この後クアッドコア等「マルチコア」へ移行しなければならないのですが、2007年に入ればIA-32DPのClovertownと上位版のKentsfieldを投入するらしいですがサーバ向けのIA-32MPにはクアッドコアのリリースはなしで、アーキテクチャもNetBrustのままでMerom系統への以降はさらに先になるようです。

そしてIA-32DPのクアッドコアでさえ、バス幅が足りない状態での以降になるのでまた「ダイ2つを1パッケージ」と言う幼稚なパフォーマンスを繰り返すようです。
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対するAMDは資金がIntelほど豊富ではないので2007年までのリリースは「クアッドコアOpteron」と「HyperTransport3」しか目立ちませんが結果的にAMDが「優れたCPU」を「早い時期に」売ることになるのです。
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本日から考査対策で僕は更新できません。来月の中旬から再開します。

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