水曜日, 4月 04, 2007

従軍慰安婦問題に関する公式決議を求める議決が可決か?

これまで親日ムードだった米政界において、一部のリベラル系議員が突然提案した、日本に従軍慰安婦問題の謝罪を求める決議が異常にスムーズに進み、ついに下院外交委員会を通過し、下院本会議で可決することが確実視されています

現在、日本は小泉時代から米国との蜜月の関係をアピールしており、日米VS中露、日米印VS中露といった構図が模索されてきました。
しかし、米国はアラブでの戦線の拡大(つまり、対イラン戦)が確実視されており、北朝鮮に対しても腫れ物を触るような対応をとっており、できれば中国に丸投げしたいともいわんばかりの勢いです。
これは、これからのイスラム圏との抗争状態を造るに当たって、現在アメリカのみがひとり積極的になっており、これではいかに超大国とは言えどもほかの地域で関連性のない紛争を抱えることは避けたいという意思があるように見えます。
それでも日本としてはいまだかつての冷戦体制に依存しない独自の外交を確立するには体制的にも人的にも国民世論的にも難しい状況にあるので、できれば米国の東アジアにおける覇権を延命させ、その傘の中に引きこもりたいわけであるため必死で靖国参拝などをはじめとする手法で東アジア諸国との緊張状態を作り出し、アメリカが東アジアにおける覇権を縮小させられないように努めているようです。
しかし、ユダヤがらみの問題をおざなりにすることなどアメリカ政府にはできっこないのでちょうど左翼政権が立っている韓国における米軍を縮小するなどして国際社会にアメリカもその難しい立場をアピールしているようですが、ついに今回の慰安婦問題では同盟国の人権問題-それも同盟国がその存在を否定している-を民主党のみならず政権の立場にいる共和党政府も法案を支持したようです(僕は以前共和党の日本ロビーが握りつぶしたという情報も目にしたので、もしかしたら共和党はばらばらだった方針を党全体で固めたのかもしれない)。

まあ、こんな聞くに堪えないニュースですが、ちなみにこの記事の直接のソースは田中宇氏の記事です。
かなり洗脳されつつあるものの僕は普段、田中宇氏の記述はあまり真に受けないように努めています。
というのも、彼の論調は非常に希望的要素が多く、1つの真理をさまざまなニュースソースで持って後付けしているような感があります。
これは、世界のあらゆる情報(Intelligent)をリアルタイムで得、それでもってリアルに交渉をする外交官や情報機関、ジャーナリストなどのテクノラートの場合は特別な事情によって未来が予測できるので、それに対してよい・悪いの形は問わず、誘導するような形で理論を構築することもアリかと思いますが、昔の彼ならまだしも今日の田中宇氏はほとんど足を使わないジャーナリストであるので、そんな人間の誘導論法は非常に危ないものと思うからです。(まあ、テクノラートの誘導論法はもっとアブナイのかもですけどねw)

そんな彼はいつものごとく

 こうした経緯からは、ブッシュ政権が、6カ国協議がまとまるまでは日米同盟を維持するが、協議がまとまって、北朝鮮の核廃棄、南北和解、在韓米軍の撤退、東アジア集団安保体制の立ち上げなどを進展させる新段階に入った時点で、日米同盟に亀裂を入れる行為としての、日本の戦争責任問題の蒸し返しが始まったのかもしれない。(関連記事)

▼日本の反米を扇動して世界を多極化する

 日本人の多くは「アメリカは永久に日本を隷属させておきたいはずだ」と思い込んでいるので、このような私の分析は「とんでもない間違い」に見えるかもしれない。(関連記事)

 しかし、私が以前から指摘しているように、6カ国協議はアメリカが東アジアを中国中心・アメリカ抜きの独自安保体制に移行させるための動きであり、世界多極化の一環である観が強い。隠れ多極主義のブッシュ政権は、米朝と南北の緊張緩和が軌道に乗ったら、次は日本を対米従属から引き剥がす戦略を始めても不思議はない。(関連記事)

 戦後、アメリカ以外の国と安全保障協定を結ばなかった日本が、3月中旬にオーストラリアと安全保障協定を結んだことも「中国包囲網の強化」というよりも、アメリカがアメリカが日本から距離を置くと予測されることへの対策の一つと考えた方が良い。(関連記事)

とおっしゃり、その後はアメリカのひどい現状、彼のお気に入り「多極化」について長々と述べられています。
ここら辺で僕の考えとは異なってくるのでしょうかね?

しかし、慰安婦問題に対して「ついに左翼の時代が来た!日本は終わったか」と思考停止せずに、また逆に「ついに正義が悪に勝利した!」と日本で主流となっているリベラル論にも流されずに「アメリカが日本との関係をテコ入れしようとしている」と見る見方はかなり正しいでしょうね。

春休みの宿題が、、、orz

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