木曜日, 12月 07, 2006

65nm版Athlon64-X2から少し考えるPart1


今回AMD社は、Intelが今年春に導入したものと同じ65nmプロセスを用いてAthlon64X2を製造し,それをナンバー4000~5000として発売した(w386内の記事)。どうやら、これ以外にも今になってAMDのラインナップには変化が見られているようだ。

この前の記事で、AMDが「Quad-FX」プラットフォームとともにAthlon64-FXの7x(70番台)を発表したと書いたが,これはインテルのCore2Extremeのように今から流行ると思われるクアッドコアなわけではない。それでは何故ナンバリングが10上がったかというと、「Opteronベース」になったからだ。

さて、例の65nmプロセス版Athlon64X2だが、これはプロセスを細分化する事によってAthlon64FXを小型化し、次期Athlon64X2として発売したものだ(プロセスを細分化するだけでは劇的な処理能力向上は見込まれない)。つまり、今回発売されたAthlon64X2は「Athlon64FXベース」ととらえることが出来る。
要するにこの2つの新リリースは、最上位のAthlon64FXを従来のOpteron並に、最上位のAthlon64X2を従来のAthlon64FX並の性能に押し上げたことになる。これでクアッドコア化無しにAMDはコンシューマ向けラインナップの強化を図ることができ、新プロセスへの移行によって製品の消費電力と製造コストを最小限に抑えること(新Athlon64FXは旧OpteronSEより格安で,新Athlon64X2は旧Athlon64FXより格安)が出来た。

そしてAMDのロードマップにはインテルと同じく近いうちにクアッドコア化が待っている。このときコンシューマ向け製品に加えOpteronの性能も単純なクロックアップとは別に上げれるだろう。それに、65nmプロセスを製品製造に実用できたことの意義は大きく、これからクアッドコア投入までの間にもOpteronやAthlon64FXなどの大規模な質の向上を行える。つまり、今年の前半はインテルが「Core」攻勢をかけたが、この冬から来年春にかけては再びAMDの強烈な反撃が待っているということだろう。

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