木曜日, 12月 29, 2005

2005年にCPU業界に起きたサプライズ

動きの早いIT業界の中で一般人に注目されにくいのがハードです。
しかしそれらの中でもコンピュータの処理を一手に引き受けるCPUは比較的注目度の高い分野ではないでしょうか?
今回は2005年中に起きたCPU業界の変革を分かりやすく書きます。

2005;~コアの複数化~

2005年の変化はプロセッサのコアが1つではなくなったことです。
夏にインテルがPentiumD、XEを、AMDがAthlonやOpteronのデュアルコア版を出荷したことでデュアルコアの世界が地球に訪れました。
冬にはマイクロソフトのXbox360がコアを3つ備えたCPUを実装し、来年春にはソニーのPS3が6つのコアを内包したCPUを実装して出荷してくるようです。
今年はデュアルコアの年と言えるでしょう。

さて、去年はどうだったのでしょうか?
去年のCPU業界はFSBの超高速化と64Bitに沸きました。
FSBとは分かりやすく言うと外部との接続でしょうか。
以前はCPUのクロックが2GHz、FSB333MHz(0.3GHz)というのが市場の標準でしたが今では800MHzや1GHzのFSBに対応した機器がラインナップされています。

64Bitの「Bit」とはCPUのバスで扱われる情報の最小単位です。
以前は32Bitごとの演算でしたがついに64Bitごとに扱われるCPUが一般市場に駆け出したのです。
では何故「一般市場」なのでしょうか?
もともと64BitのCPUはスーパーコンピュータ業界では標準でした。
ところがこのようなプロセッサではWindowsは動かなかったのです。
というのもWindowsのコードは32BitCPUに合わせて書かれているので64Bit環境で動かないのですが去年、ついに64BitCPUに32BitCPUの命令セットを内包させることでWindowsが64BitCPU上で動くようになったのです。これを「×86」方式といいます。

さてソフト側の64Bit対応ですがWindowsXP・Server2003は×86以外の64Bitプロセッサに対応していません。そのためAsianuxやSUSI(Linux)、SolarisやサーバUNIXを使用するサーバやWSで64Bit化が進みました。
しかし来年はLinux,Asianuxの普及や×64-WindowsVistaの登場で一気に32Bit市場が縮小するでしょう。

そしてPS3やXbox360にも見られるように動作クロックの4GHzオーバー、そして3つ以上の「マルチコア」環境がPCにも現実味をおびて来年―2006年は訪れると思います。
またPentiumXEのようにFSBが1GHzをオーバーしていくと思います。

これらの2006年展望は予測でしかないのでもっと私たちの想定外の進化―拡張命令の追加―などがあるかも知れません。
どちらにしろ2004,5年はデモンストレーションの年で、2006年は一気にそれらの新技術が普及するでしょう。

パソコンから目を外に向けたら、量子コンピュータや電子ペーパーが市場に投入されつつあります。
また経済においても今までの中国脅威主義から、現実的に日本やインドの力が目覚めてくることが目立つでしょう。
某民主党は未だ中国は脅威だ、軍備増強の勢いがすごい、わが国を襲うのではないかと考えていますがそれらがいかにレベルの低い妄想であるかがこの3年ではっきりするでしょう。

とにかくテクノロジは思うより進歩していること、わが国は人口が減りつつも2010年までの長期上昇トレンドに株価が入っていること、日本と中国は腐敗していることを念頭に置こうかなあと思ってみちゃったりしています。

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