火曜日, 3月 28, 2006

Firefoxについて。。。



いよいよFirefox2(Bonecho)のアルファ版が登場しました。
さて、今回はFirefoxのこれまでとこれからについて探ってみます。

原始的なWebブラウザである「ECMA mosaic」を改良したNetscape navigatorが登場し、一気にWebがコンピュータの世界に登場しました。
ところが、WindowsにInternetExplorerというWebブラウザがデフォルトで実装されるようになってから、NetscapeはInternetExplorerとの差別化を図ることに失敗し、ネットスケープ社はやっていけなくなり、最終的にAOLに買収されてしまいました。
そのような流れだったのでNetscapeは自分でNetscapeNavigator4を開発する余裕がなくなったので、Netscapeをオープンソース化させました。その際にできた財団がMozilla Foundationです。

そして、Mozillaで、Mozillaブラウザが開発され、それを改良して時々AOLがNetscape Navigatorをリリースする、と言う形になりました。

ところがMozillaの開発はオープンソースとしては余りスムーズに行きませんでした。
しかし「Gecko」という革新的なレンタリングエンジンを実装し、ある一定の機能を備えましたが、Operaなどと横並びの状態で、パッとするものをMozilla財団は生み出すことができませんでした。

そんななか、Mozillaオタクたちが集まって威信をかけて開発したWebブラウザが「Mozilla Firefox」です。
Firefoxは革新的なUIに加え、レンタリングエンジンとしてGecko1.7を実装していました。
ここでFirefoxは徐々にユーザーの輪を広げ始め、2005年末にはいよいよInternetExplorerに代替する次世代ブラウザとして最も注目されるWebブラウザとなりました。

というのも、InternetExplorerはコンシューマWindowsとともにアップデートされ、コンシューマWindowsは2001年にバージョン5.1(XP)がリリースしてからサーバ向けと、XPの派生版にとどまっていたのでInternetExplorerはバージョン6.0のまま4年以上持ちこたえてきたのです。
すると、Web各規格の現状とタイムラグが生じるのは当然で、Firefoxのようなよく更新されるオープンソースブラウザにとっては格好の時期だったのです。

そんな流れでFirefox1.0.7は有名になったのですが、Mozilla Foundationはこの流れをさらに加速させ、年末のWindowsVista/InternetExplorer7リリースまでにFirefoxをInternetExplorerに対抗するスーパー・パワーに育て上げようとしたようで、2006年に入り突然Firefox1.5をリリースしました。

Firefox1.5ではレンタリングエンジンがGecko1.8になっており、絵画エンジンの一部もCairo化され始めているようです。
そして2ヶ月まいに小さな-セキュリティなどの-アップデートが公開されています。

ところが、秋に発表されるとされていたFirefox2.0が突然6月末に修正され、アルファ1もこのとうり発表されました。
使用できる拡張機能がより広範になったうえ、レンタリングエンジン自体もGecko1.8.1にアップデートされるようです。
しかし、2.0の目玉は、より洗練されたUI(タブの機能向上など)にあるようです。

では、InternetExplorerが7に一気に進化することによってFirefoxが巻き返されることが危惧されていましたが、このInternetExplorer7のリリースが来年(2007)に延期され、Firefox2.0のリリースは夏に前倒しされるので、InternetExplorer7と衝突するバージョンが2.0の次である3.0まで繰り上がったことになります。

Firefox3.0ではついに描画エンジンがCairoに移行し、より美しくWebページを映し出すことができるようになります。
さらに、レンタリングエンジンもこれまでとは一線を画する「Gecko1.9」となり、事実上Firefox1.5や2.0とは「違う」レンタリングエンジンとなります。
そして、Javascript2というJavascriptの強力なアップグレードも実装され、Python言語もサポートします。

Firefoxの普及だけでなく、FirefoxのコアであるGecko技術をアプリケーションに用いることのできるライブラリ「XUL」も進化し、ブラウザからの対象の操作など、ネットと高い親和性を持つリッチクライアントアプリケーションをより容易に構築できるようになります。
そしてそんなXULアプリケーションからWebを閲覧するときのレンタリングエンジンこそが我々の触れるGeckoとなるのです。

このように広い裾野となっていくであろう次世代Firefox「3.0」と、マイクロソフト社の威信(どう見ても一部手抜きだが。特にJScript/CSS)を賭けたInternetExplorer7が2007年にWindowsVistaという全く新しいOSで衝突することとなるようです。


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